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2006.01.14

【ゲーム】「SIREN(サイレン)」 「街」

 所蔵ゲーム紹介の一本目は、2003年11月にソニー・コンピュータエンタテインメントが発売したホラーアドベンチャー「SIREN」。
 住民がゾンビのように変わり果てた村を舞台に、生存者たちが謎を解きながら生き残りを図る、というストーリー。大規模土砂災害で「消えた」はずの過去の村に迷い込むのだが、そこまでの経緯が最後になってもよく分からない。日本を舞台にしながらも神話や聖書などの要素を多く盛り込み、複雑な世界観になっている。
 でも、そんなことを考える余裕はない。猟師やなぜか拳銃を持った民俗学者は別にして、登場人物の多くは男子高校生や売れない女性タレント、21歳の家事手伝いなどで、持っている武器も火かき棒や鉄パイプとめっちゃ無力。「永遠の命」を手に入れて襲いかかる村人らにダメージを与えて動けなくしても、数分後(早ければ数十秒後)には蘇る。小学校四年生の女の子にいたっては武器を持つこともできず、とにかく逃げるしかない。でも、至近距離まで接近されると、「…春海ちゃん、みぃ~つけた」とゲームオーバーになってしまう。「倒せない敵」というのは、ゲームではもっともやっかいで怖い存在だ。
 全体的に薄暗い映像や、近付いてくる村人の足音、意味をなさないうめきつぶやきとうめき声などサウンドも、プレイヤーに強いストレスを与える。そのためストーリーの背景などを考える余裕がなくなり、とにかく目の前のことをなんとかしなければ、と画面に集中してしまう。恐怖を直視するしかない仕掛けといえる。
 「倒せない敵」と「恐怖の直視」のセットで、個人的な怖さと面白さは「バイオハザード」シリーズを上回っている。なかなかの良作。

 ただし、ホラーが苦手な人は本当にやめておいたほうがいい。人ではなくなってしまった女の子が不気味な声で「花いちもんめ」を歌うのは、陰茎が縮むほど怖いので頼むからやめてくれ。ちなみにゲームの様子を見ていた妻は、寝室の隣まで村人が迫ってくる悪夢を二回見たとか。
 2月には続編が発売され、これをモデルにした映画が封切られる。妻は「ゲーム買うなら私が寝てからね」と何度も嘆願している。

*   *   *   *

 二本目は、1998年1月にチュンソフトから発売されたサウンドノベル「街」。複数の登場人物を操作してストーリーを進めていく仕組みは「SIREN」と似ているが、こちらは東京・渋谷を舞台に、笑いありサスペンスありウフフありと様々な要素を楽しめる。
 別々の人物が場所や時間によって接点を持ち、「風が吹けば…」という感じで話が広がる。ストーリーを進めるためにはある行動によって「キーを解く」必要があるのだが、一見無縁と思う人物がカギを握っていたり予想もつかない展開になるなど、アクションゲームでもなかなかないスピード感を味わえる。

 4月にはPSPで特別編が発売されるという。俳優の窪塚洋介さんや女性お笑いコンビ「北陽」の伊藤さおりさんが出ていた、という点が今なら注目か。ちなみに、中心人物のオタク刑事が公衆電話のISDN端子とノートパソコンをつないで情報を集めるシーンは、携帯とPHSがようやく普及し始めた程度の当時ならではの風景。でも、あれこそが当時最先端の「モバイラー」の姿だったんだよなあ。しみじみ。
 余談だが、昨年のエントリ「忘れられない思い出」で女の子とパスタを食べた店も、ゲームでちらりと入っている。しみじみ。

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