日比谷界隈
年末年始にかけ、職と住まいを失った人たちが集まる場所を訪れた。公園そして厚労省で年を越した人たちは、多くのものを失っていた。
職業、収入、暖かい寝室、携帯電話、健康保険証、困ったときにそばにいてくれる人、丈夫な体、将来の展望。
ふだん街を歩いて一日にひとり見かけるかどうかという松葉杖をついた人が、公園には目立った。大きな怪我から全快していない人や、今まさに体調をひどく崩しているように見える人も多かった。個人差はあれど、「自立」には時間と力が必要なことは、短い時間でもその場所に行って話を聞くとすぐに分かる。
共同通信が5日、このような記事を配信した。
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<派遣村「働こうとしている人か」 坂本総務政務官発言に批判>
坂本哲志総務政務官(衆院熊本3区、当選2回)は5日午後、総務省の仕事始めのあいさつで、東京・日比谷公園の「年越し派遣村」に集まった失業者らについて「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まってきているのかという気もした」と発言した。
坂本氏は派遣村での様子について「学生紛争の時の戦略のようなものが垣間見える」とも述べた。
坂本氏の発言は5日夜の民主、国民新両党の役員懇談会で話題になり、出席者から「派遣村に来ていた方々に対して本当に失礼な発言だ。不信任決議案にも値する」などの批判が出た。
年越し派遣村は、派遣契約の打ち切りなどで年末年始に行き場がない人たちを支援しようとボランティアらが昨年12月31日に日比谷公園に開設。今月4日夜には派遣村のテントと厚生労働省の講堂に約500人が寝泊まりした。
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この元地方紙記者は日比谷公園か厚労省に行き、そういう「気」に至ったのか。
もし、現場を踏んでの考えなら尊重する。けれども、「本当にまじめに働こうとしている人たちが集まってきているのか」と疑問を持ったとすれば、その問いは総務省の職員ではなく、当事者である失業者や支援者に対するべきだろう。具体的には、足が不自由な失業者たちを前に「あなたがたは本当にまじめに働こうとしているのか」とたずねなければならない。「戦略のようなものが垣間見える」というなら、垣間見えるだけでなくはっきりと確認するためにその場で質問や指摘をするのが、年頭あいさつの前にすべきことだろう。
もし、現場に行かなかったうえでの発言なら、だめだと思う。すぐ近所なのに足で稼がず直接話を聞こうともせず、存在感をアピールするためだけにアドバルーンを揚げるのが代議士の仕事だとすれば、坂本さんは本当にまじめに働いているのか。きっと違う。
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コメント
毎日新聞に関連した記事がありましたので。
http://mainichi.jp/select/opinion/eye/news/20090114ddm004070153000c.html
まあ、通りすがりさんには読んでいただけないかな(笑)。
投稿: かくた | 2009.01.15 03:01
〉通りすがり様
コメントありがとうございます。
年を越した人の中には派遣切りをされた人だけでなく、どこからかやってきた様々な失業者がいたことも事実です。そのため私は「派遣」という言葉を用いませんでした。
とはいえ、派遣切りの被害者は助け、ホームレスは放っておけという発想は、そう表にだしていいものではないでしょう。たとえ働く気ゼロでも、「これ以上」彼らを「棄てる」権限などだれも持っていないのですし。
エントリを再度お読みいただければご理解いただけると思いますが、このたびのエントリは、野党がいうような「職を失った人に失礼だ」といった価値観を基にはしていません。政務官の発言は、まず第一に投げ掛ける対象がずれている、そして第二に現場を知らずに白黒を断じようとした可能性がある、という点で問題があったと私は考えました。公人として公の場で意見を言うなら、相応の仕事や勉強をすべきでしょう。
働く意欲が欠けながらも権利ばかり訴える失業者の否定と、学び知ろうとする意欲が欠けながらも持論を公の場で訴える代議士への批判に対する冷淡さが、どうして両立するのか。私にはわかりません。どちらも税金で支えられた「まじめ」でない人なのに。
投稿: M・F | 2009.01.06 18:18
いろいろ意見があるかと思いますが、先日TBSの某番組で
新党日本の田中康夫氏も同様の発言をされてます。
「ホントの派遣切り」に遭った人と、「元々のプーさん」が
混ざっていて「プロ」が「煽っている感じ」も……ですって。
もちろん企業の一方的な都合で、派遣契約を打ち切るのは
道義的に問題があると思いますが、
派遣村に居た人の中には、
テントを張るボランティアに対して
自分は全く手を出さず見てるだけで
「オイッ!サッサとやれよ!」とか
「責任者出てこいよ!」と罵倒して煽っていたり、
全部が政治・行政の責任だ!
だから俺たちはしてもらって当然だ!
という態度で居座った輩も居るわけです。
繰り返しますが、本当の派遣切りで突然職を
失った方には支援措置があって当然だし、
派遣村程度で何かをやったことにはならないと思う。
根源的な改善を図りつつ、厚い支援をしてもらいたいと思います。
しかし便乗して、年越しを温かい布団で過ごしたいだけの
「働く気が無い」人間も居たのは事実です。
そして、そういう人が周りを煽って騒いでいたりするわけです。
そういう事実を伝えず、発言だけを切り取って喧伝して、
政局の材料にしようとすることの方が
よっぽど雇用問題を真剣に考えて無いと言いたい。
こうした発言だけを切り取って揚げ足取りばっかりするから、
政治家不信が増幅されてしまうのでしょう。
投稿: 通りすがりのものですが | 2009.01.06 12:05